シノケングループの業績拡大が加速してきた。
株価も堅調だが、PER9・1倍(今期予想1株当たり利益184.97円 4月17日終値1683円で算出)とまだまだ割安圏。ジャスダック平均PER21倍に買うと3884円の目標値となり、買い余地は大きい。
同社はアパート・マンション販売および不動産賃貸管理事業等を展開しているが、2012年12月期は売上高232億9900万円(前期比17・5%増)、営業利益18億7200万円(同43・0%増)、経常利益16億300万円(同81・8%増)と3期連続増収増益で、利益は過去最高を更新した。
事業別に見ると、アパート販売事業は販売が118棟(前期67棟)と順調だったことから、売上高66億9900万円(前期比94・3%増)、営業利益4億2100万円(同213・7%増)、マンション販売事業も販売棟数が430戸(同421戸)と順伸したことから、売上高118億2000万円(同1・6%減)とほぼ横這いを維持、営業利益12億9000万円(同19・4%増)と増益を確保した。
また、管理戸数1万2000戸を超える不動産賃貸管理事業もアパート・マンションの販売による管理戸数の増加などから、売上高40億1100万円(同12・2%増)、営業利益5億400万円(同17・5%増)とそれぞれ増収増益を確保したほか、金融・保証関連事業も家賃滞納保証業務の販促活動推進などから、売上高1億9100万円(同22・4%増)、営業利益1億3500万円(同60・6%増)と好調に伸びた。
その他の事業は前期末に飲食店1店舗を閉鎖したため、売上高5億7600万円(同8・7%減)と減収となったが、LPガス供給世帯数が増えたことから、営業利益は7400万円(同19・5%増)と増益を維持するなど、全事業が営業増益を達成して収益を押し上げた。
続く2013年12月期は、政府の経済政策に伴う不動産需要の高まりなどが期待されていることから、アパート185棟、マンション450戸の販売を予定、売上高250億円(前期比7・3%増)、営業利益20億円(同6・8%増)、経常利益17億5000万円(同9・2%増)、純利益15億円(同0・8%減)を見込んでいる。
純利益減は税負担増のためで、実質的には増収増益といっていいだろう。ちなみに、営業利益と経常利益は過去最高を更新することになる。
今後の見通しも明るい。これまでの投資用マンションの開発・販売に加え、購入者自身が居住する実需用マンションの販売に注力するほか、昨年12月にM&Aで進出した介護関連事業の拡大などに取り組んでいく方針で、この5月6日に移転した新本店(福岡市中央区天神1‐1‐1アクロス福岡)でさらなる業績拡大を図っていくことになる。
なお、前期配当は150円増配の年間700円としたが、今期は年間7・5円とする意向。今年1月に1対100の株式分割を行なっており、実質的には0・5円の連続増配となる。
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