DDI Simulatorバージョン2.1を発売~薬物間相互作用予測機能の改善~富士通九州システムズ

当社は、8月31日よりDDI Simulatorバージョン2.1の販売を開始します。本製品は医薬品開発過程において、生理学的モデル(*1)を用いたシミュレーションにより定量的かつ正確に薬物併用時における薬物間相互作用(*2)を予測するためのソフトウェアです。

現在、FDA(Food and Drug Administration:米国食品医薬局)では、薬物間相互作用に関するガイダンスの改訂作業が進められており、2012年2月に改訂版のドラフトガイダンスが発表されています。本ガイダンスでは、薬物間相互作用試験の代替法として、DDI Simulator搭載の生理学的モデルを用いた薬物間相互作用予測に注目が集まっています。

今回のバージョンアップでは、小腸代謝阻害に基づく薬物間相互作用予測機能が改善されました。

また、これまで独立に扱っていた薬物代謝酵素の阻害様式(競合阻害(*3)・MBI(*4))を、実際の臨床で同時に起こる競合阻害とMBIの状態を再現するために、統合モデルを開発いたしました。

その他の機能として、投与間隔、投与回数指定による投与設計機能の改善、FDAの改訂ドラフトガイダンスに記載されている薬物データを追加しました。

当社は、今後もお客様へDDI Simulatorを提供することで、医薬品開発における薬物間相互作用の評価において、コスト削減、開発期間の短縮、新薬創出を支援してまいります。

*1 薬物が、血液によって組織に運ばれて、組織に分布したり、代謝・排泄する生体運命をそのまま記述しようとするモデル

*2 血中に複数種類の薬物が存在することにより、薬物の作用が増強、減弱すること

*3 可逆的に薬物代謝酵素を阻害をする阻害様式

*4 Mechanism-Based Inhibitionの略。不可逆的に薬物代謝酵素を阻害し、酵素を失活させる阻害様式

【製品名】

DDI Simulator バージョン2.1

【新機能】

・小腸代謝阻害に基づく薬物間相互作用予測

これまでは、小腸の代謝阻害を最大限考慮した場合でのシミュレーションを行い、薬物間相互作用を過大評価する場合がありましたが、小腸代謝での阻害効果を反映した機能を改善し、正確な薬物間相互作用予測が可能となりました。

・薬物代謝酵素の阻害様式(競合阻害・MBI)の統合モデル

実際の臨床で同時に起こる競合阻害とMBIの状態を再現するための薬物代謝酵素の競合阻害とMBIの統合モデルを作成しました。自社化合物が、薬物代謝酵素で競合阻害とMBIの両方の阻害がある場合に、実際のヒト臨床結果を反映するシミュレーションが可能となりました。

・投与設計機能の改善

これまでは、投与設計を一日当たりの投与回数、投与日数で指定していましたが、投与間隔、投与回数を指定するように変更しました。これまで設定できなかった投与設計が可能になり、柔軟に実際の臨床試験での投与設計に基づいたシミュレーションを幅広く実施することが可能となりました。

・薬物データの追加

2012年2月に公開された改訂版のFDAドラフトガイダンスに記載されている薬物を中心に、薬物パラメータをデータベースに追加しました。

【発売日】

2012年8月31日(金曜日)

【価格(税込み)】

年間利用価格:2,500,000円~

【会社概要】

社名 株式会社富士通九州システムズ
代表取締役社長 川田 敏郎
設立 1981年7月20日
所在地 〒814-8589 福岡市早良区百道浜2-2-1 富士通九州R&Dセンター
資本金 3億円(富士通株式会社100%)
従業員数 1,500名

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。

本件に関するお問い合わせ

株式会社富士通九州システムズ
テクノロジーソリューション本部ライフサイエンスソリューション部
電話: 092-852-3131(直通)

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